引用元は万葉集の「梅花(うめのはな)の歌」の序文の一節「初春令月、気淑風和=初春の令月にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ」との事。政府は「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という意味を込めているといいます。
報道によると、愛知県に「令和(のりかず)」さんという方がいらっしゃるといいます。また同じ漢字を含む日本企業はないものの、読みの「れいわ」を冠する企業は3社、カタカナの「レイワ」は3社あります。
万葉集での単純な意味は自然の中での安らぎ(とその継続の願い)を述べたものでしょうが、文字(漢字)として抽出した場合歌と同様に読む人によって色々な感じ方ができると思います。しかし、これまでの元号に対する漢字の意味を解釈する方法での考察をする事もできます。
①いいつける。命じる。いいつけ。「令状」「命令」
②のり。きまり。おきて。「訓令」「法令」
③おさ。長官。「県令」
④よい。りっぱな。「令色」「令名」
⑤他人の親族に対する敬称。「令室」「令嬢」
②のり。きまり。おきて。「訓令」「法令」
③おさ。長官。「県令」
④よい。りっぱな。「令色」「令名」
⑤他人の親族に対する敬称。「令室」「令嬢」
①やわらぐ。おだやか。のどか。「和気」「温和」「柔和」
②なかよくする。争いをおさめる。「和解」「和議」「平和」
③合わせる。合う。ととのう。「和音」「唱和」「調和」
④あえる。まぜる。「混和」「中和」
⑤二つ以上の数を加えたもの。「総和」
⑥日本。日本語。「和服」「和文」「和洋」類倭(ワ)
⑦「大和(やまと)の国」の略。「和州」
②なかよくする。争いをおさめる。「和解」「和議」「平和」
③合わせる。合う。ととのう。「和音」「唱和」「調和」
④あえる。まぜる。「混和」「中和」
⑤二つ以上の数を加えたもの。「総和」
⑥日本。日本語。「和服」「和文」「和洋」類倭(ワ)
⑦「大和(やまと)の国」の略。「和州」
「和」に関しては、大きく「和気」・「平和」・「調和」と「日本(大和)」の2つに分類できると思います。一方、「令」も大きく分類すると、「りっぱな」・「敬称」と「令状」・「法令」に分類できます。万葉集から引用した歌で、「令」も「和」も前者の分類である事が推察できます。
では「令」で後者を採って解釈すると、別の意味も現れてきます。つまり、「法令に則った平和・調和を願う」。日本は「法の支配(、航行の自由等)の基本的価値の普及・定着」を基本方針の一つにしていますから、このような解釈もおかしくはないでしょう。
報道で識者の解釈として、「令和」を漢文調にすると「和たらしむ」とも読めるとしています。つまり、「世の中を平和にさせる」という積極性があると云います。一方、「歌に出てくる梅は中国を代表する花として知られて」いるそうなので、上の解釈と重ね合わせると、かなり政治的な意思も解釈できてしまいます。
自然の中の安らぎの解釈から、リアルな政治的な解釈まで幅広い意味のある元号になりそうです。皆さんもこれを機会に新元号に対する願い・意思などを独自に解釈してみてはどうでしょうか。
【改訂】 2019年04月01日 23:55 誤解し易い表現を改訂
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