巨大な前景銀河団の背後に位置する銀河での超新星の光を検出


NASAのこちらの記事によると、こちらで紹介したくじら座(Cetus)にある銀河団(Galaxy cluster)「MACSJ0138.0-2155」について、2016年と2019年の映像を比較する事により、「MACSJ0138.0-2155」の背後にある、より遠くの銀河「MRG-M0138」で発生した超新星(Supernova)を認識できました。



こちらの2016年の映像で丸で囲んだ3つの点状の光がありますが、2019年の映像には映っていません。

2016年の3つの光も色が異なり、1つの超新星からの光が異なるルートによって到達したからです。ルートで異なる重力レンズ(Gravitational lens)効果を受ける事によって遅延します。こちらは分かり易く説明しています。




2019年の映像で、黄色丸は超新星の4つ目が2037年(誤差±2年)に到達するであろうと予想するポイントです。これは暗黒物質が最も密になっている銀河団の真ん中を光が直進する為に遅れるとしています。こんな予想ができるようになったのも、暗黒物質の理解が進んできたという事です。


尚、超新星は「REsolved QUIEscent Magnified Galaxies(REQUIEM)」と呼ぶプロジェクトの一環で、巨大な前景銀河団によって拡大された遠方の銀河を分析している時に発見されたので、"Requiem(レクイエム)"と呼ばれています。

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