ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)は、3基稼働中のジャイロスコープの内、現在特定の1基に誤ったテレメトリが取得される問題が発生しセーフモード入りして観測を一時停止しています。こちらの記事によると、今後は1つのジャイロスコープのみで運用するモードにする移行作業を進めているとの事。もう1つは将来の使用に備えて残して置くので、さらに長期に亘って運用が可能になると云います。
これまではジャイロの電子機器を何度もリセットして正常な値に戻す事を繰り返してきましたが、短期間ながら 1ジャイロモードでの運用を行った場合でも科学観測の品質には影響がなかったとの事でした。ハッブル宇宙望遠鏡では、効率を最大化する為に3つのジャイロを使用しているので、観測目標を旋回してロックオンするのにより多くの時間が必要になったり、火星よりも近い移動物体を追跡する事(これらはハッブルにとって稀な目標ですが)もできなくなります。
運用チームは6月中旬までに観測を再開する予定にしているようです。それにしても当初の予定運用期間は15年(その間に数回スペースシャトルから修理などを受ける予定)だったのに、最近 34 周年を迎えたというのは、観測成果と合わせて素晴らしいです。
Posted by @NASAHubble | X (旧Twitter)
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